月別アーカイブ: 2015年10月

葉豆の豆知識 No.004

珈琲編『珈琲の歴史』
コーヒーの起源はアフリカ大陸のエチオピア説と
アラビア半島のイエメン説があります。
両国はスエズ運河のある紅海を挟んで対岸の隣国になります。
いづれもしてもイスラム教の修道士が厳しい修行の疲れを癒し、
精神の覚醒に役立てたとされています。
イスラム教寺院で門外不出の秘薬、霊薬として長く飲まれていました。
豆を煎って飲むようになったのは13世紀頃とされています。
広く世界で飲まれるようになったのは17世紀でお茶の伝搬より少し早いのです。
エチオピア産コーヒー豆もイエメン産コーヒー豆も共に皆様にも聞き覚えのある
モカコーヒー(Mokha Coffee)と呼ばれています。
イエメン産はモカマタリ(Mokha Mattari)
エチオピア産はモカシダモ(Mokha Sidamo)などが有名です。
これは現在イエメンにあるモカ港から出荷された事からモカと呼ばれています。
両国のコーヒー豆はアラビカ種の原種が多く、
豆は小粒でコーヒーにすると独特の酸味があります。

『鵜沼茶坊 葉豆』ではイエメン産はMokha Mattari Classic
エチオピア産はYirgachefe G1 Naturalの銘柄コーヒーを飲む事ができます。

葉豆の豆知識 No.003

紅茶編『紅茶の等級』
オレンジ・ペコ(Orange Pekoe)と言う単語を見たり聞いたりした事はありますか?
紅茶の世界ではよく使われる単語ですが紅茶の茶葉の等級を表します。
トワイニング紅茶にオレンジ・ペコと言う商品名の紅茶があったりする為、
間違って理解してる人も多くいらしゃる様です。
勿論、オレンジの香り、味とは無縁です。
オレンジ・ペコとは紅茶の茶葉の等級を示す上位のランクになります。

主な等級は以下の通り。<wikipediaより>
・オレンジペコ (Orange Pekoe, OP)
 茶葉の形状としては一番大きい茶葉を指す。
・フラワリー・オレンジペコ(Flowery Orange Pekoe, FOP)
 オレンジペコ等級並の大きさの茶葉で芯芽や若葉が多く含まれるものを指す。
・ブロークン・オレンジペコ(Broken Orange Pekoe, BOP)
 オレンジペコと同じ茶葉を細かく砕いたものを指す。
・ペコ(Pekoe, P)
 BOPよりやや大きく、OPやFOPより小さい茶葉を指す。
・フラワリー・ペコ(Flowery Pekoe, FP)
 Pで芯芽を多く含むものを指す。
・ブロークン・オレンジペコ・ファニングス
 (Broken Orange Pekoe Fannings, BOPF)
 BOPよりさらに細かくなった茶葉を指す。
・ダスト(Dust)
 一番細かく粉状になった茶葉を指す。
 ダストだからといって低級品というわけではなく、
 上質なものから低質なものまで様々である。主にティーバッグに使われる。
・ファニングス(Fannings, F)
 BOPFをふるいにかけたもの。Dより大きい。
・ブロークン・ペコー(Broken Pekoe, BP)
 Pをカットしたもので、BOPより大きいサイズ。
・ペコースーチョン(Pekoe Souchong, PS)
 Pよりも堅い葉からなる。香りも水色もPより弱い。
・スーチョン(Souchong, S)
 PSよりも丸みがあり、大きくて葉は堅い。
・ブロークン・ペコー・スーチョン(Broken Pekoe Souchong, BPS)
 PSの茶葉をカットし、ふるいにかけたもの。BPより大きい。
 
その他 OPより上級を示しアルファベットの冠が多く付いたものがあります。
国際的なルールは無く、主にインドの紅茶に使われている様です。

 
・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコ
 (Golden Flowery Orange Pekoe, GFOP)
 FOPのうち、チップを含み水色が美しい黄金色を呈すもの。
 goldenはチップの色と水色双方を意味する。
・ティッピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコ
  (Tippy Golden Flowery Orange Pekoe, TGFOP)
 GFOPのうち、チップの量がとても多いもの。
・ファイン・ティッピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコ
 (Fine Tippy Golden Flowery Orange Pekoe, FTGFOP)
 TGFOPのうち、ほとんどがゴールデンチップから成るもの。
・シルバー・ティッピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコ
 (Silver Tippy Golden Flowery Orange Pekoe, STGFOP)
 TGFOPのうち、ほとんどがシルバーチップから成るもの。
 STGFOPもスペシャル・ティッピー・ゴールデン・フラワリー・
 オレンジ・ペコと表示される場合がある。
・シルバー・ファイン・ティッピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコ
 (Silver Fine Tippy Golden Flowery Orange Pekoe, SFTGFOP)

ここまで来ると何が何だか分からなくなってきますネ。
これらは茶葉の大きさの等級であって品質の良し悪しではありませんが、
OP以上のものは手摘みで丁寧な仕事を要します。
同じ農園から出荷される紅茶でも収穫時期や場所など様々な要素と
テイスティングによって品質が決定します。

『鵜沼茶坊 葉豆』でも、いっぱい冠の付いた紅茶を飲む事ができますヨ!

葉豆の豆知識 No.002

台湾茶編『台湾の高山茶』
ここで言う台湾茶とは台湾のお茶の樹から茶葉を摘み加工されたものを言います。
近年のお茶ブームで台湾茶として売られているものの中には中国産やベトナム産が
多くなってきています。
台湾のお土産店や免税店などで購入した台湾茶は残念なことに偽物の台湾茶で
あることもあります。
台湾で台湾茶を購入する際は、信用のおける茶行で試飲して購入する事を
おすすめします。
台湾では烏龍茶、包種茶、紅茶、緑茶を作っていましたが、
1980年代に入り台湾独自の高山茶が誕生しました。
高山茶は標高1,000m以上で産するお茶を言います。
中でも大禹嶺高山茶は標高2,600m(世界最高)で栽培されています。
亜熱帯気候に属する台湾には3,000m級の山脈があり、寒暖差と霧、温度と湿度、
肥沃な土壌など様々な恵まれた気候風土によって作られます。
高山で栽培されたお茶には特有の香気と滋味があり飲んだ人を魅了します。

台湾高山茶の代表的なもの
・阿里山高山茶
・杉林渓高山茶
・梨山高山茶
・大禹嶺高山茶
など

台湾四大銘茶
・凍頂烏龍茶
・木柵鉄観音
・文山包種茶
・東方美人茶

『鵜沼茶坊 葉豆』では上記全ての台湾茶を飲む事ができます。

葉豆の豆知識 No.001

お茶編『お茶の起源と種類』
お茶の起源は中国雲南省付近で、お茶には薬用効果があり、
不老長寿の霊薬としての神秘性が重視され宗教と結びつき、
一般的な飲み物となる前に宗教的、政治的、儀式的なものとなり
禅や茶道に発展してきました。
お茶は中国周辺の国々から17世紀に入りヨーロッパに渡り世界中で
飲まれる様になりました。
お茶は加工の方法により様々な種類があります。
中国では緑茶、白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶6種類に大別されます。
世界的に知られているのは、酸化発酵をした紅茶としない緑茶が有名です。
同じ茶の樹から作られるお茶ですが酸化発酵100%のものが紅茶となり、
0%のものが緑茶となります。
その中間が白茶、黄茶、青茶、黒茶になります。
日本で知られてる烏龍茶や台湾高山茶などは青茶に、プーアル茶は黒茶に属します。
6種類の他にも中華料理でよく出てくるジャスミン茶は花茶に分類されます。
お茶の味や香りは茶の樹が育った気候風土と製茶加工技術と
抽出方法などによって決まります。
緑茶の中の日本茶6種類
青茶の中の台湾茶9種類
紅茶の中のインド、スリランカ、中国、ケニヤのノンフレーバーティー12種類
それぞれ違うお茶の中のほんの一部を『鵜沼茶坊 葉豆』では提供しております。

葉豆で扱っている日本茶、台湾茶、紅茶、珈琲の
歴史、文化などの話題を中心としたコラムを連載いたします。
週一回程度の更新を目標に頑張ってまいります。
宜しくお願い致します。

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