カテゴリー別アーカイブ: 珈琲編

葉豆の豆知識 No.019

珈琲編『コーヒー豆の挽き』
前回の豆知識で珈琲豆の鮮度を保つためのお話でしたが、
できれば珈琲を淹れる直前にコーヒー豆を挽きたいものです。
コーヒー豆を挽く場合、挽き具合(粉の大きさ)で味や香りに変化をもたらします。
また抽出器具によって挽き具合も変える必要があります。
挽き具合は大きく次の4種類に大別できます。

①粗挽き……ザラメ糖ほどの大きさ
 フレンチプレス、パーコレーター、ペーパードリップ、ネルドリップなど
②中挽き……ザラメ糖とグラニュー糖の中間ほどの大きさ
 ペーパードリップ、ネルドリップ、コーヒーメーカー、サイフォン、フレンチプレスなど
③細挽き……グラニュー糖くらいの大きさ
 マキネッタ、ペーパードリップ、サイフォン、水出しコーヒーなど
④極細挽き…最も細いパウダー状の大きさ
 エスプレッソマシン、イブリックなど

抽出器具によって挽き具合を変えるのは、粉の大きさによって
抽出時の成分の出方やろ過速度が異なるためです。
逆にペーパードリップは①〜③のどれにも属しています。
言い換えれば、どの挽き具合でも抽出は可能ですが、味や香りは異なります。
挽きが細いほど苦味や酸味などが強く出て、濃い目の珈琲になります。
ご家庭で美味しい珈琲を淹れるためには、ミルの購入をお勧めします。
家庭用ミルには色々なタイプがありますが、挽き具合の調整が楽な
手廻しのコニカルカッターが良いと思います。
挽きたてのコーヒー豆で淹れた珈琲はいつもと一味違うこと間違いなしです。

『鵜沼茶坊 葉豆』ではサイフォン、ペーパードリップ、ネルドリップの
三つの抽出方法をお客様に選んで頂き一杯一杯珈琲を淹れています。
粉の大きさは、サイフォン < ペーパードリップ < ネルドリップ
の順に大きくなります。

葉豆の豆知識 No.018

珈琲編『コーヒー豆の保存』
珈琲の良し悪しは珈琲豆の鮮度が最も重要だと言われています。
焙煎した珈琲豆は空気中の酸素や水分に触れることで酸化し劣化が進行します。
珈琲豆を挽いて粉にすると多くの二酸化炭素と香りが失われるます。
二酸化炭素はコーヒーを空気中の劣化要因から守る役割を果たしているため、
粉よりも珈琲豆のままの方が劣化速度は遅くなります。
保存する場合は勿論、豆のままのが適します。
保存方法はなるべく空気に触れないようキャニスターなどの密閉性の高い容器に入れて、
紫外線のあたらない冷涼な場所で保存します。
また劣化の原因となる酸素を取り除くため、脱酸素剤を入れておくのも効果があるます。
常温で豆の品質が保たれるのは焙煎から2週間程になるため、
それ以上保存する場合はファスナー付保存袋に入れて冷凍庫へ、
この時、珈琲豆は常温に戻した状態で使用して下さい。

『鵜沼茶坊 葉豆』では広く13ヶ国の良質な生豆を仕入れ、
10日前後で使い切る量を小型焙煎機で自家焙煎していますので、
いつも新鮮なコーヒーを飲むことができます。

葉豆の豆知識 No.014

珈琲編『コーヒー豆の焙煎』
珈琲は精製後(豆知識 No.5 参照)に出来上がったコーヒー生豆を煎ることによって、
コーヒー色した皆様のお目にかかるコーヒー豆になります。
生豆の特徴によって煎り具合が変わります。
煎り具合によってコーヒーの酸味、苦味などが決定されます。
焙煎度は大きく分けて以下の4種類が一般的です。

 ・浅煎り(Light roast,Cinnamon roast)
 ・中煎り(Medium roast,Hight roast)
 ・中深煎り(City roast,Full City roast)
 ・深煎り(French roast,Italian roast)

酸味が特徴のモカでも深煎りにすることによって、酸味は消え苦味が顔を出してきます。
逆に苦味が特徴のマンデリンでも浅煎りすると、酸味の強いものになります。
ただし生豆の特徴(品種、大きさ、硬さ、水分量など)によって適した焙煎度が
ありますので、生豆の特徴を活かした焙煎度を決める必要があります。

焙煎の方法も手網を使うものから、大型の焙煎機まで様々です。
コーヒー生豆を焙煎すると豆が膨張収縮して、はじける音がします。
この音をハゼといい、二回の音が違うハゼがします。
この二回のハゼ音を指標にして焙煎度が決定されます。
コーヒー生豆の品質もさることながら、生かすも殺すも焙煎によって大きく変わります。

『鵜沼茶坊 葉豆』では広く13ヶ国の良質な生豆を仕入れ、
10日前後で使い切る量を小型焙煎機で自家焙煎していますので、
いつも新鮮なコーヒーを飲むことができます。

珈琲豆変更のお知らせ

「鵜沼茶坊 葉豆」の珈琲豆が変更致しました。

①ブラジル
 旧:Tomio Fukuda dry on tree ————> 新:Bourbon Amarillo Arco Iris
 品種がムンドノーボ種からブルボンアマレロ種に変わりましたが、
 両方とも完熟豆を使用しているので甘味は同等でコクが増した感じです。

②コロンビア
 旧:Nabusimaque JAS organic ————> 新:Superemo Anjerica
 品種がティピカ種からカトゥーラ種に変わりました。
 甘味、渋味は少し増した感じです。

③グアテマラ
 旧:Antigua La Soledad ————> 新:Antigua SantaBarbara
 品種がカトゥーラ種からティピカ種に変わりました。
 ややスッキリとした印象です。

④ニカラグア
 旧:Casa Blanca Caturra ————> 新:Monimbo
 独特なクセがなくなり飲みやすく感じられます。

珈琲豆や茶葉も少しずつ変わっていきます。
更に新しい出会いが待っています。m(_ _)m

葉豆の豆知識 No.011

珈琲編『コーヒー生産国(アフリカ、その他)』
世界約60ヶ国で栽培されるコーヒーですが栽培品種は勿論のこと、
気候風土などにより味や香りは様々です。
今回は前回 No.008『コーヒー生産国(南米・中米編)』の続編になります。

①タンザニア(Tanzania)
 日本ではキリマンジャロの銘柄で知られています。
 赤道直下に近く雨季が二回あり収穫も二回行われます。
 肥沃な火山灰土壌で栽培され、個性的で高品質なコーヒーを産出しています。
 しっかりとした苦味とコク、柑橘系のフレーバー。

②エチオピア(Ethiopia)
 日本ではモカの銘柄で知られています。
 コーヒーのルーツとも云われています。
 栽培される珈琲豆は原生種に近く小粒な珈琲豆が多く流通しています。
 生産量の40%程度が国内消費されています。
 シトラス系の香りとワインのような熟成感。

③イエメン(Yemen)
 エチオピアと同じくモカの銘柄で知られていますが、
 エチオピアはモカ・シダモ、イエメンはモカ・マタリと呼ばれています。
 名前の由来はイエメンのモカ港から出荷されたことによります。
 独特のモカフレーバーと呼ばれる、ワイン系の香気、すっきりとした味わい。

④インドネシア(Indonesia)
 日本ではマンデリンの銘柄で知られています。
 世界第4位の生産国ですが、高価なアラビカ種よりも
 病害虫に強いカネフォラ種を多く生産しています。
 珈琲豆の精製は生豆の状態で乾燥させるスマトラ方式と云う独特な
 精製法で珈琲生豆は濃い緑色が特徴的です。
 芳醇でトロピカルな香味、深いコク、キレのある苦味。

⑤パプアニューギニア(Papua New Guinea)
 ジャマイカのブルーマウンテンコーヒーを移植したため
 ブルーマウンテンコーヒーに近いバランスの良い珈琲が安価で楽しめます。
 酸味の質が良くトロピカルフルーツ系のフレーバー。

この他インド、ベトナムなどがありますが、
やはり多くはカネフォラ種を生産しています。

『鵜沼茶坊 葉豆』では13ヶ国のコーヒーが楽しめます。

葉豆の豆知識 No.008

珈琲編『コーヒー生産国(南米・中米編)』
世界約60ヶ国で栽培されるコーヒーですが栽培品種は勿論のこと、
気候風土などにより味や香りは様々です。
今回はコーヒーの産地別の特徴を簡単に紹介致します。

①ブラジル(Brazil)
 生産量は世界一、国内消費はアメリカに次いで第2位のコーヒー大国です。
 国内規格のコーヒー豆の等級でNo.1はなくNo.2が最高級品になります。
 ブラジル サントス No.2はプレミアムコーヒーの代表格ですが、
 ブレンドコーヒーのベースとして使われることも多いようです。
 国土が広大で生産される豆も多岐にわたります。

②コロンビア(Colombia)
 ブラジル、ベトナムに次ぐ世界第3位の生産量を誇っています。
 アンデス山脈の麓で栽培されます。
 国のバックアップでスペシャリティコーヒーなどの高品質な豆も多く生産されています。
 コーヒー豆の等級はスペイン語のスプレモが最高級品になります。

③グアテマラ(Guatemala)
 平地から高山地帯の広い範囲で栽培され、
 伝統的製法から生まれる個性豊かなコーヒーを数多く生産しています。
 SHB(ストリクトリーハードビーン)が最高級品になります。

④ジャマイカ(Jamaica)
 日本ではブルーマウンテンコーヒーが高価なコーヒーとしてあまりにも有名です。
 英国王室御用達と宣伝効果で高値で取引されていますが…….
 高値で取引されているのは日本だけのようです。

⑤パナマ(Panama)
 オークションでパナマエスメラルダ・ゲイシャが
 最高落札価格を記録して一大ブームが起こりました。
 なんとなくそそられる名前ですが芸者さんとは全く関係ありません。
 コーヒー豆のゲイシャはティピカ系の栽培品種になります。

この他ニカラグア、エルサルバドル、コスタリカなど
個性豊かで良質なコーヒー豆の生産国があります。

『鵜沼茶坊 葉豆』では13ヶ国のコーヒーが楽しめます。

葉豆の豆知識 No.005

珈琲編『一杯の珈琲ができるまで』
お茶もコーヒーも飲み物として人の口に入るまで様々な工程があります。
今回はコーヒーの栽培から一杯のコーヒーになるまでを簡単に紹介します。

①栽培
 北緯25度から赤道を挟んで南緯25度までをコーヒーベルトと云い
 広く世界でコーヒーが栽培されています。
 北緯25度は台湾あたりに、南緯25度はオーストラリアの中心地あたりになります。
 さらに熱帯、亜熱帯地域の山岳地帯で降雨量の多い地域が適します。
 ジャスミンのような白い花を咲かせコーヒーチェリーを実らせます。

②収穫
 コーヒーチェリーの中に二つの種子が向かい合って入っています。
 その種子を取り出してコーヒー豆を作ります。

③精製
 コーヒーチェリーには外皮、果肉、内果皮、銀皮(種子を覆う皮)、種子
 からなり、種子だけを取り出す方法として大きく2つの方法があります。
 ⑴ナチュラル(自然乾燥式)
  果実を天日乾燥させて果肉を除去した後、固くなった外皮を脱穀します。
  香味、味わいは深いが品質面でやや劣ります。
 ⑵ウォッシュト(水洗式)
  機械を使って果肉を除去した後、発酵させて大量の水で洗います。
  やや酸味のあるクリーンな味わいで品質も良いが、豊富な水資源が必要です。
 最近では両者の良い所を取り入れた精製方法など様々です。

④焙煎
 精製後に出来上がったコーヒー生豆を煎ります。
 生豆の特徴によって煎り具合が変わります。
 焙煎度は大きく分けて以下の4種類が一般的です。
 ・浅煎り(Light roast,Cinnamon roast)、
 ・中煎り(Medium roast,Hight roast)
 ・中深煎り(City roast,Full City roast)
 ・深煎り(French roast,Italian roast)
 煎り具合によってコーヒーの酸味、苦味などが決定されます。
 焙煎後3日目から10日目位が良いとされていますが‥‥
 浅煎りの場合、酸味が目立ちますが煎りが深くなるにつけ苦味が顔を出してきます。

⑤焙煎豆を挽く(ミル)
 抽出方法によって挽き具合が変わります。
 ・細挽き:エスプレッソ、エアロプレスなど
 ・中挽き:ペーパードリップ、ネルドリップ、サイフォンなど
 ・粗挽き:ウォータードリップ、フレンチプレスなど

⑥抽出
 抽出方法によって同じ豆でも味や香りは変わってきます。
 さらにお湯の温度、抽出時間などによっても変わります。

その他、細かな要素はありますが①〜⑥の工程によってコーヒーの味、香りなどが
決まってきます。

『鵜沼茶坊 葉豆』では広く13ヶ国の良質な生豆を仕入れ、
少量づつ自家焙煎を行い最良の状態を保ちつつ3種類の抽出方法で
一杯の珈琲を丁寧に提供しています。

葉豆の豆知識 No.004

珈琲編『珈琲の歴史』
コーヒーの起源はアフリカ大陸のエチオピア説と
アラビア半島のイエメン説があります。
両国はスエズ運河のある紅海を挟んで対岸の隣国になります。
いづれもしてもイスラム教の修道士が厳しい修行の疲れを癒し、
精神の覚醒に役立てたとされています。
イスラム教寺院で門外不出の秘薬、霊薬として長く飲まれていました。
豆を煎って飲むようになったのは13世紀頃とされています。
広く世界で飲まれるようになったのは17世紀でお茶の伝搬より少し早いのです。
エチオピア産コーヒー豆もイエメン産コーヒー豆も共に皆様にも聞き覚えのある
モカコーヒー(Mokha Coffee)と呼ばれています。
イエメン産はモカマタリ(Mokha Mattari)
エチオピア産はモカシダモ(Mokha Sidamo)などが有名です。
これは現在イエメンにあるモカ港から出荷された事からモカと呼ばれています。
両国のコーヒー豆はアラビカ種の原種が多く、
豆は小粒でコーヒーにすると独特の酸味があります。

『鵜沼茶坊 葉豆』ではイエメン産はMokha Mattari Classic
エチオピア産はYirgachefe G1 Naturalの銘柄コーヒーを飲む事ができます。

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